医療翻訳と通常の翻訳サービスの違いは何?
このような疑問を持たれている方も多いのではないでしょうか。
医療翻訳は通常の翻訳とは違い、専門性が高くまた翻訳の正確性が求められます。
この記事では、医療翻訳の概要や他の翻訳サービスとの違い、翻訳会社を選ぶ際のポイントを紹介します。
医療翻訳を翻訳会社に依頼しようと検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
医療翻訳とは
医療翻訳は、医薬品や医療機器に関連する文書の翻訳を指します。
この分野では、高度な専門知識と正確な翻訳が求められ、主に医療研究者や医療行為者、患者、治験対象者向けの資料を扱います。
医療翻訳者は、医学書、医学論文、学会のプレゼンテーション資料、医療機器の説明書、新薬のドキュメントなど、幅広い文書の翻訳を行います。
また、医療翻訳は他の翻訳分野と比較して情報の正確性が特に重視され、人の命に直接関わるので翻訳の品質には細心の注意が必要です。
▶対象文書
医療翻訳の対象文書は以下の通りです。
- 医学書
- 医学論文
- 治験実施計画書
- 新薬のドキュメント
- 医療機器などの取扱説明書
- 学会でのプレゼン資料
医療翻訳と他の翻訳との違い
ここでは、医療翻訳と他の翻訳との違いについて紹介します。
医療翻訳は、専門知識や翻訳の正確性が特に重要とされています。
以下で詳しく解説します。
▶専門知識が必要
医療翻訳は、一般的な翻訳とは異なり、医学や薬学などの専門的な知識が不可欠です。
翻訳する文書は、医療研究者や医療従事者が使用するためのものが多く、誤訳は直接的な健康被害につながる可能性があるため、極めて高い精度が求められます。医療分野の情報は日々更新されるため、最新の医学知識を常に取り入れる必要があります。
また、専門用語の理解だけでなく、その用語が使われる文脈を正確に把握することも重要です。
医療翻訳者は、ただ言葉を変換するだけでなく、医療文書が正確に患者や専門家に理解されるよう努めなければなりません。
▶翻訳の正確性が重要
医療翻訳は、他の翻訳と比較して、翻訳の正確性が極めて重要です。
なぜなら、医療文書が人々の健康や命に直接影響を与える可能性があるためです。
例えば、医薬品の使用説明書や治験の同意説明書など、正確な情報が求められる文書を扱います。そのため、医療翻訳者には高い専門知識と、医学用語に関する深い理解が必要です。加えて、新しい医療情報を常にキャッチアップすることで、最新の医療知識を反映した正確な翻訳を提供する責任があります。
このように、医療翻訳は他の翻訳分野と比べて、翻訳精度の要求が非常に高い特徴があります。
▶情報の変化が多い
医療翻訳が一般の翻訳と異なる点は、情報が絶えず更新されることです。
医学という分野は、新しい研究成果や臨床試験の結果が常に発表されており、これらの最新情報を正確に反映させる必要があります。
そのため、医療翻訳者は専門知識を常に更新し続け、変化する情報を正しく理解し伝えることが求められます。
他の翻訳分野と比べて、このように動的な特性を持つため、医療翻訳は特に高い専門性と精度が要求されるのです。
医療翻訳の注意点
医療翻訳の注意点を4つ紹介します。
- 対象の読み手に合わせて翻訳する
- 薬品名
- 婉曲表現
- 法令を守って翻訳する必要がある
詳しくみていきましょう。
▶対象の読み手に合わせて翻訳する
医療翻訳では、対象となる読み手のニーズに応じて内容を適切に伝えることが重要です。
たとえば、専門家や医療従事者向けには専門用語を適切に使用し、一般の患者向けにはより平易な言葉で説明します。
読み手によって使用する言葉を変えることで、情報が正確に理解され、適切に行動がとれるようになります。
特に医療分野では、誤解が健康に直接影響を及ぼす可能性があるため、正確さとクリアなコミュニケーションが必要です。
▶薬品名
医薬品一般名の取り扱いにおいて、医療翻訳者は国際的な標準と各国の規格の違いを理解する必要があります。
例えば、アセトアミノフェンは国際一般名(INN)では「Paracetamol」とされていますが、米国(USAN)や日本(JAN)では「Acetaminophen」と表記されています。
これは、地域によって医薬品の一般名が異なることを示しており、翻訳者はこのような違いを適切に理解し、翻訳に反映させることが求められます。
この知識は、正確な情報を提供し、読み手がその情報を適切に理解するために不可欠です。
▶婉曲表現
医療翻訳では、直接的でない言い回しを用いることがあります。
たとえば「critically ill」は、「極めて深刻な病状」と訳されることがあり、これが患者の回復不能を示唆している場合があります。
このような表現を適切に扱うためには、医療翻訳者は言葉の背後にある意味を理解し、繊細に言葉を選んで翻訳する能力が必要です。
また、医療用語の正確な知識と共に、受け手の文化や感情に配慮した翻訳が求められるため、高度な専門性が不可欠とされます。
▶法令を守って翻訳する必要がある
医療翻訳においては、各国の法令や規制を遵守することが極めて重要です。
これは、翻訳が直接患者の安全と健康に関わるため、正確性が求められるからです。
例えば、医薬品のラベルや使用説明書は、消費者が適切に製品を使用するための重要な情報を提供します。
誤った情報が記載されていると、患者に誤った治療を引き起こす可能性があります。
そのため、翻訳する際は、医療用語の正確な理解とともに、対象国の医療規制に基づいた内容でなければなりません。規制に違反すると、重大な法的責任を問われることもあり得ます。
したがって、医療翻訳においては、専門知識を持った翻訳者による正確で信頼性の高い翻訳が不可欠です。
医療翻訳を依頼する会社を選ぶ際のポイント
医療翻訳を依頼する会社を選ぶ際のポイントを2つ紹介します。
この2つのポイントを参考に依頼する翻訳会社を選ぶことで、品質の高い翻訳が期待できます。
ぜひ、参考にしてください。
▶専門性を備えた翻訳者がいる
医療翻訳を依頼する際には、専門性を備えた翻訳者の存在が重要です。
なぜなら、医学的な専門知識と用語を正確に理解し、適切に翻訳する能力が求められるからです。
適切な会社選びには、翻訳者が医療分野の知識を持ち合わせているか、実績と評価を確認することがカギを握ります。
このように専門性の高い翻訳者を選ぶことで、翻訳の精度が保証され、医療文書の信頼性が向上します。
▶医療翻訳サービスがある
医療翻訳サービスが提供されているかどうかは、翻訳会社を選定する際の重要なポイントです。
選ぶ会社が医療分野に特化してサービスを提供しているかを確認することは、正確で信頼性の高い翻訳が期待できるため、非常に重要です。
そのため、サービス内容を詳細に調べ、実績や評判も併せて考慮に入れることが望ましいです。
翻訳会社のホームページに翻訳サービスの記載があるので、そこで確認しましょう。
ホームページに記載がない場合は、直接問い合わせすることをおすすめします。
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