DTPデザインとは? 初心者でもわかる徹底ガイド!

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この記事では、DTPデザインとは何か、その基本的な概念から具体的な応用例まで、初心者の方にも分かりやすく説明します。

DTPデザインは、現代のデジタル時代において非常に重要なスキルの一つです。

この記事を通じて、その魅力と可能性を感じ取っていただければと思います。

目次

DTPデザインとは?

▶DTPの意味

DTPは「Desktop Publishing(デスクトップパブリッシング)」の略です。

日本語では「卓上出版」と訳されます。

これは、パソコンを使って印刷物のレイアウトやデザインを行うことです。
この印刷物とは、雑誌、新聞、パンフレット、ポスター、名刺など、さまざまな印刷物が含まれます。

昔は印刷物を作るのに専門的な機械や多くの手作業が必要でしたが、DTPの登場によって、パソコンとソフトウェアを使って誰でも手軽にデザインできるようになりました。

▶DTPデザインの目的

DTPデザインの目的は、美しく見やすい印刷物を作ることです。

これには、文字の配置、画像の選定、色の使い方など、様々な要素が含まれます。
印刷物のデザインが良ければ、情報が効果的に伝わり、読者の関心を引くことができます。

▶DTPデザインの歴史

DTPデザインは、1980年代に登場しました。

それまで印刷物のレイアウトやデザインは、手作業や専門的な機械を使って行われていましたが、Apple社が初めてMacintoshを発売し、Adobe社がPostScriptフォントを開発したことで、DTPデザインが普及しました。

これにより、デザイナーはパソコンを使って簡単に印刷物を作成できるようになり、デザインの自由度も大幅に向上しました。

NTCネクスト

まだ、『DTPデザイン』が何か、ピント来ないですよね?
DTPデザインの説明の前に、DTPデザインが登場す前に行っていた作業内容を紹介しますね。

DTP登場前の伝統的な印刷デザイン

DTPが登場する前のデザインと印刷の方法

DTPが登場する前、デザインと印刷のプロセスは非常に複雑で多くの手作業が伴いました。

この時代のデザインと印刷の方法について、詳しく見ていきましょう。

▶手描きのレイアウトとデザイン

印刷物のデザインはまず手描きで行われました。

デザイナーは紙に鉛筆やペンを使ってレイアウトを描き、文字や画像の配置を決めました。

この手描きの段階では、デザインの全体像を把握するための粗いスケッチが作成されました。

▶タイポグラフィと活版印刷

文字の配置は、タイポグラフィと呼ばれる技術を使って行われました。

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タイポグラフィとは?
簡単に言うと、『文字や文章を読みやすく、または美しく見せるための方法』のこと。具体的には、印刷材料を正しく配置したり、読者が本文を正しく理解できるような文字の配置、活字書体を使用する技術のことです。

活版印刷では、鉛や木で作られた活字を一つ一つ手で組み合わせて文章を作成します。
この作業は「組版」と呼ばれ、非常に細かく、時間のかかるプロセスでした。

組版が完了すると、インクを塗った活字を紙に押し付けて印刷します。
この方法では、ミスがあると再度組み直さなければならず、手間がかかりました。

▶版画とエッチング

画像やイラストは、版画やエッチングといった技術を使って印刷されました。

版画は木や金属に彫刻を施し、その上にインクを塗って紙に押し付けて印刷します。

エッチングは金属板に酸を使って絵柄を刻み、同じくインクを塗って印刷する方法です。

これらの技術も非常に細かく、熟練した技術が必要とされました。
また、画像を複数の色で印刷する場合、各色ごとに異なる版を作る必要がありました。

▶フィルム組版と写真植字

20世紀中頃からは、フィルム組版や写真植字といった新しい技術が登場しました。

これらの技術では、文字や画像をフィルム上に焼き付け、それを印刷用の版として使います。

写真植字では、光を使って文字をフィルム上に焼き付けるため、従来の活版印刷よりも高精細な文字を作成することができました。しかし、フィルムの取り扱いや現像など、依然として多くの手作業が必要でした。

▶レイアウト作業の手順

レイアウト作業は非常に時間と労力のかかるプロセスでした。以下の手順で行われました。

STEP
手描きのスケッチ

デザイナーが手描きでレイアウトのスケッチを作成します。

STEP
文字の組版

活字を手作業で組み合わせて文章を作成します。

STEP
画像の準備

版画や写真植字を使って画像を準備します。

STEP
フィルムの焼き付け

文字や画像をフィルム上に焼き付けます。

STEP
レイアウトの確認

フィルムを使ってレイアウトの確認を行います。

STEP
印刷用の版の作成

確認が完了したフィルムを使って印刷用の版を作成します。

STEP
印刷

最終的な印刷を行います。

これらの手順は、非常に時間がかかり、またミスがあった場合の修正も大変でした。

DTPの登場による変革

DTPの登場により、これらの手作業は大きく変わりました。

パソコンとソフトウェアを使うだけで、デザインやレイアウトの作業がすべて完了できる様になり、飛躍的に効率化されました。以下はDTPがもたらした主な変革です。

スピードと効率パソコン上でデザイン作業が行えるため、従来の手作業に比べて大幅に時間を短縮できました。
修正の容易さデジタルデータとして保存されるため、修正が容易になりました。ミスがあってもすぐに修正できます。
クリエイティブの自由度ソフトウェアの多彩な機能を使って、より自由でクリエイティブなデザインが可能になりました。
高品質な出力高精細なプリンターやデジタル印刷技術を使うことで、品質の高い印刷物を短時間で作成できるようになりました。

このように、DTPデザインは印刷業界に革命をもたらし、現在では標準的な手法となっています。

NTCネクスト

『DTP』については、こちらの記事『DTPとは?』でも記載していますので、よかったらご覧ください。

DTPデザインの作業風景

DTPデザインで制作するもの

DTPデザインで制作する印刷物は多岐にわたります。以下はその一例です。

雑誌や本

雑誌や本のレイアウト、表紙デザイン、挿絵などをDTPデザインで作ります。ページ数が多い場合でも、効率的にレイアウトを調整できるのが特徴です。

ポスターやチラシ

宣伝や告知に使われるポスターやチラシもDTPデザインで作られます。視覚的にインパクトのあるデザインを作ることで、情報を効果的に伝えることができます。

パンフレットやカタログ

企業の製品紹介やサービス案内のパンフレットやカタログもDTPデザインの一例です。製品写真や説明文を美しくレイアウトすることで、読者に訴求力のあるデザインを提供します。

名刺や招待状

名刺や結婚式の招待状などの小さな印刷物もDTPデザインで作ります。個性的で魅力的なデザインを作成することで、相手に良い印象を与えることができます。

DTPデザインの基本要素

▶レイアウト

レイアウトは、印刷物の中で文字や画像をどのように配置するかを決める重要な要素で、これによって、読みやすさも変わります。

良いレイアウトは、情報をわかりやすく整理し、読み手にとって見やすくなります。
レイアウトを決める際には、以下のポイントに注意しましょう。

グリッドシステム

レイアウトを整理するための目安として、グリッドを使用します。グリッドに沿って文字や画像を配置することで、バランスの取れたデザインが完成します。

余白

余白を適切に使うことで、デザイン全体が見やすくなります。文字や画像が詰まりすぎていると、読者にとって見づらくなってしまいます。

視線の流れ

読者の視線が自然と流れるように、情報の配置を工夫します。重要な情報は目立つ位置に配置し、次に読むべき情報へと視線を誘導します。

▶タイポグラフィ

タイポグラフィとは、文字のデザインや配置のことです。

フォントの選び方、文字の大きさ、行間の設定などが含まれます。
タイポグラフィが優れていると、文章が読みやすくなり、デザイン全体の印象も良くなります。以下のポイントに注意しましょう。

フォントの選択

デザインの目的や雰囲気に合わせて、適切なフォントを選びます。例えば、正式な文書にはセリフ体のフォントが、カジュアルなデザインにはサンセリフ体のフォントが適しています。

文字の大きさ

見出しや本文、キャプションなど、異なる役割に応じて文字の大きさを調整します。重要な情報は大きな文字で目立たせ、詳細な説明は小さめの文字で配置します。

行間と字間

読みやすさを確保するために、行間や字間を適切に設定します。行間が狭すぎると文字が詰まりすぎて見づらくなり、広すぎると読者が情報を追いにくくなります。

▶カラー

色の使い方もDTPデザインでは重要です。

色は視覚的なインパクトを与えるだけでなく、感情やメッセージを伝える力もあります。
色の組み合わせや配色は、デザインの雰囲気や目的に合わせて選びます。以下のポイントに注意しましょう。

カラーパレット

デザイン全体で使用する色を決めます。カラーパレットを統一することで、デザインに一貫性を持たせます。

コントラスト

文字や画像が背景と区別しやすいように、適切なコントラストを確保します。

コントラストが低いと、情報が読みにくくなります。

色の心理効果

色にはそれぞれ異なる心理的な効果があります。

例えば、赤は情熱や注意を引く色、青は信頼や冷静さを表す色です。
デザインの目的に応じて、適切な色を選びます。

▶画像

画像はデザインにおいて強力な要素です。

写真やイラストを使うことで、視覚的に魅力的なデザインを作ることができます。
ただし、画像の選び方や配置にも注意が必要です。以下のポイントに注意しましょう。

高解像度の画像

印刷物には高解像度の画像を使用します。

解像度が低いと、印刷時に画像がぼやけて見えることがあります。

画像の一貫性

複数の画像を使用する場合、スタイルや色調を統一することで、デザイン全体に一貫性を持たせます。

画像の配置

画像を適切に配置することで、視覚的なバランスを取ります。

重要な情報を邪魔しないように、画像の配置に注意します。

DTPデザインのツール

DTPデザインを行うためには、専門的なソフトウェアが必要です。以下は代表的なツールです。

Adobe InDesign

プロフェッショナルなDTPデザインには欠かせないツールです。

雑誌や本のレイアウト、ポスターやチラシのデザインなど、様々な印刷物の作成に使われます。
InDesignは、高度なレイアウト機能やテキスト処理能力を備えており、複雑なデザイン作業も効率的に行えます。

Adobe Illustrator

主にベクターグラフィックを作成するためのツールですが、DTPデザインにも広く利用されます。

ロゴの作成やイラストのデザインに適しています。
Illustratorは、スケーラブルなベクター画像を作成できるため、どのようなサイズでも品質を保つことができます。

Adobe Photoshop

画像編集のためのツールです。

写真の加工や修正、合成などに使われます。
DTPデザインでは、画像の編集や調整に利用されます。

Photoshopは、豊富な画像編集機能を備えており、クリエイティブな効果を簡単に追加できます。

QuarkXPress

InDesignと並ぶDTPソフトウェアの一つで、特に長文のドキュメントや雑誌のレイアウトに強みがあります。

QuarkXPressは、高度なタイポグラフィ機能やレイアウト管理機能を持ち、プロフェッショナルな印刷物を作成するのに適しています。

DTPデザインのプロセス

DTPデザインは以下のようなプロセスで進められます。

STEP
企画とアイデア出し

どんな印刷物を作るのかを決めます。

ターゲットとなる読者や目的を考えながら、どのようなデザインにするかアイデアを出します。
この段階では、ブレインストーミングやスケッチを通じて、様々なアイデアを出し合います。

STEP
レイアウトの設計

次に、文字や画像の配置を考えます。

スケッチを描いたり、ソフトウェア上でレイアウトを作成します。
この段階では、全体のバランスや視覚的な流れを重視します。
レイアウトの設計では、以下のポイントに注意しましょう。

視覚的なヒエラルキー

重要な情報を目立たせるために、視覚的なヒエラルキーを作ります。
見出しやキャプション、本文の大きさや配置を工夫して、読者の視線を誘導します。

バランスとリズム

レイアウト全体のバランスを取り、視覚的なリズムを作ることで、読みやすいデザインを実現します。画像とテキストの配置を調整し、視覚的な興味を引くポイントを作ります。

STEP
デザインの制作

レイアウトが決まったら、実際にデザインを制作します。

フォントを選び、色を設定し、画像を配置します。
ここでは、細部にまでこだわってデザインを仕上げます。
デザイン制作では、以下のポイントに注意しましょう。

フォントと色の統一

フォントや色の使い方を統一することで、デザイン全体に一貫性を持たせます。異なる要素を調和させることで、視覚的にまとまりのあるデザインを作ります。

細部へのこだわり

デザインの細部にまで注意を払い、プロフェッショナルな仕上がりを目指します。文字の位置や画像の切り抜きなど、細かい部分まで丁寧に仕上げます。

STEP
校正と修正

完成したデザインを確認し、誤字脱字やレイアウトのミスがないかをチェックします。

必要に応じて修正を行い、最終的なデザインを完成させます。
校正と修正では、以下のポイントに注意しましょう。

誤字脱字のチェック

テキストの内容を細かく確認し、誤字脱字がないかをチェックします。スペルチェックツールやプロの校正者を利用することも効果的です。

レイアウトの確認

レイアウトのバランスや視覚的な流れを再確認します。必要に応じて要素の位置を調整し、デザイン全体が見やすくなるようにします。

STEP
印刷の準備

デザインが完成したら、印刷用のデータを作成します。

色の設定や解像度など、印刷に必要な細かい設定を行います。
印刷の準備では、以下のポイントに注意しましょう。

カラープロファイルの設定

印刷時の色再現性を確保するために、適切なカラープロファイルを設定します。
一般的にはCMYKカラーモードを使用します。

解像度の確認

画像の解像度を確認し、印刷に適した解像度に設定します。
通常、印刷物には300dpi(ドットパーインチ)の解像度が推奨されます。

現代の印刷工場

DTPデザインのポイント

▶読みやすさ

DTPデザインでは、読みやすさが非常に重要です。

文字の大きさや行間、フォントの選び方などを工夫して、読者がスムーズに情報を理解できるようにします。読みやすさを確保するためのポイントは以下の通りです。

文字の大きさ

読みやすい文字の大きさを選びます。
見出しや本文の文字サイズを適切に設定し、重要な情報を目立たせます。

行間と字間

行間や字間を調整し、文字が詰まりすぎないようにします。
行間を広めに取ることで、読みやすさが向上します。

フォントの選択

読みやすいフォントを選びます。
セリフ体やサンセリフ体のフォントを適切に組み合わせ、デザインの目的に応じたフォントを使用します。

▶視覚的な魅力

視覚的に魅力的なデザインは、読者の興味を引きます

色の使い方や画像の配置に工夫を凝らし、美しいデザインを作り上げます。
視覚的な魅力を高めるためのポイントは以下の通りです。

色の使い方

色を効果的に使い、視覚的なインパクトを与えます。
カラーパレットを統一し、コントラストを適切に設定します。

画像の配置

画像を効果的に配置し、視覚的なバランスを取ります。
重要な情報を引き立てるために、画像の位置や大きさを工夫します。

デザインの一貫性

デザイン全体に一貫性を持たせます。
フォントや色、レイアウトのスタイルを統一し、まとまりのあるデザインを作ります。

▶一貫性

デザイン全体に一貫性を持たせることも大切です。
フォントや色の使い方、レイアウトのスタイルを統一することで、まとまりのある印刷物が完成します。
一貫性を確保するためのポイントは以下の通りです。

スタイルガイドの作成

フォントや色、レイアウトのスタイルをまとめたスタイルガイドを作成します。これにより、複数のデザイナーが同じ基準でデザインを行うことができます

定期的な見直し

デザインの一貫性を保つために、定期的に見直しを行います。必要に応じてスタイルガイドを更新し、最新のデザイン基準を反映させます。

デザインレビュー

デザインの進行中に定期的なレビューを行い、一貫性が保たれているかを確認します。チームメンバーやクライアントと共有し、フィードバックをもらいます。

まとめ

DTPデザインは、パソコンを使って美しく見やすい印刷物を作る技術です。

レイアウトやタイポグラフィ、カラー、画像などの要素を組み合わせて、情報を効果的に伝えるデザインを作成します。DTPデザインのツールを使いこなし、ポイントを押さえれば、誰でも魅力的な印刷物を作ることができます。

しかし、プロフェッショナルな仕上がりや短納期、高品質な結果を求める場合は、専門の業者に依頼するのが最適です。NTCネクスト株式会社は、豊富な経験と高度な技術を持つDTPデザインの専門家集団です。当社では、全てのプロジェクトを社内で一貫して担当し、外部に委託することなく、高いセキュリティと品質を確保しています。

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初めての方でも、この記事を読んでDTPデザインの基本が理解できたのではないでしょうか。

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